だってだって。だって。

下の階に住んでいるご夫婦の奥さんが、とてもよくできる方であるらしく、朝八時過ぎ、私が出勤する頃にはお洗濯を済ませ、お布団を干し、掃除機をかけていたりする。
階下のベランダ前をばたばたと荷物を持って走り去るのがなんだか声無き非難を受けているようで、どうにもきまりが悪い。
独身の頃は自炊をしているとか、お部屋の床面積がまあまあある、とかそれっくらいで十分おりこうさんのような雰囲気だったのに結婚すると突然皆が私を主婦扱いし、主婦らしい会話を期待するものだから、しどろにもどろを重ねてもはやその件に関しては私無口、という感じ。

私ってとんだめんめん子ちゃんだわ、と落ち込んだりもするんだけれど、お掃除やお洗濯をきちきちできるようにならなくてわね、と思ったりもするんだけれど、でも私が一番憧れるのは散らかり放題、物が山積のお部屋で、「これは散らかってるのではなく、合理的なのです」と言える逞しさ。

お掃除よりも大事なこと*1がたくさんあるのに、それに翻弄される肝っ玉の小さい自分に喝を入れたいのに、その一線を越える勇気も無い。
中途半端が一番いけないのに。
片付いてはいるけれど、清潔では多分無い、そんな住まい。

*1:あれとかそれとか、あとそうそう、あれとか