ティーンの在処

近所のショッピングモールにティーンが溢れている。
テスト期間でしょうか。
フードコートで恥ずかしげも無くマスカラをびしびしと塗りつける彼女たち。
一様に大きなスタンドミラーを携帯しておられる。

モールの書店に足を踏み入れれば、がらがらとヒールを鳴らかして「長友やばいってまじで」と仰る少女。


みんな揃いも揃って強そうでいいなあ、なんか、世界に勝ってるよねえ、と思った。
思った刹那、しかし、あれらは十年前の私であるね、とも思った。
私もかつて、冗談みたいな睫毛*1でドラッグストアやコンビニやファミレスやらにおったのでしたね。
常に肩を戦慄かせて、臨戦態勢でしたわね。一体何にあんなに噛み付いていたのかと思えば、それはきっと世界だったのね、と彼らを見て思う。

ティーンの日、陸続きの十年先にまさか二十八歳の私が居るなんて、思いもしませんでした、当然。

*1:味付け海苔のよう、と言った友達がいて。